この記事を書いた人
ゆう|医療事務10年以上 × 元採用担当(3年)
総合病院3院で勤務後、フルリモート医療事務へ転職。
自分自身の転職経験と、元採用担当として多くの応募者を面接してきた立場から、退職→転職の流れを実体験ベースで解説します。
最終更新:2026年5月17日
この記事でわかること
- 退職から転職までの90日ロードマップ(週単位)
- 在職中の30日準備リスト
- 退職交渉の伝え方とタイミング
- 転職活動の30日(応募〜内定)
- 入職前の30日準備
- 退職と転職を同時並行する人が陥る3つの失敗
退職→転職を90日で進める全体像
退職と転職は、別々に進めるより同時並行で進めた方が早く・安全です。
総合病院10年以上、元採用担当3年。
私が見てきた中で、退職→転職を90日で完走できる人は、以下の3段階を守っていました。
3段階のロードマップ
| 段階 | 期間 | やること |
|---|---|---|
| Step 1 在職中の準備 | 1〜30日目 | 転職活動を在職中に始める・退職時期を決める |
| Step 2 転職活動本格化 | 31〜60日目 | 応募・面接・内定獲得 |
| Step 3 退職実務+入職準備 | 61〜90日目 | 退職交渉・引き継ぎ・新しい職場の準備 |
「退職してから転職活動」は、ブランクと焦りが生まれるためおすすめしません。
私の場合:転職前と転職後で何が変わったか
具体的なロードマップに入る前に、私自身の転職前後の変化を一例として共有します。
譲れない条件を絞る時の参考になればと思います。
| 項目 | 前職(総合病院・通勤) | 現職(フルリモート医療事務) |
|---|---|---|
| 通勤 | 片道50km・1時間の高速通勤 | 0分(自宅で算定業務) |
| 起床時間 | 朝6時起き | 朝6時前後(変わらず) |
| 帰宅時間 | 21〜22時(残業+通勤1時間) | 業務終了後すぐ |
| 通勤コスト(月) | 高速代+ガソリン+整備費で数万円 | ほぼゼロ |
| 子どもとの時間 | 平日はほぼすれ違い | 朝夕に顔を合わせられる |
| 年収レンジ | 残業込み | 残業0で再設計 |
転職サービス経由でフルリモート医療事務に切り替えてから、暮らしの設計が大きく変わりました。
譲れない条件を「給与」だけにせず、「通勤・働き方・家族と過ごす時間」までセットで考えたのが、結果的に良かったと感じています。
転職の成功は、「給与いくら上がったか」だけでは測れません。
「同じ収入でも生活が回るようになった」「家族と過ごす時間が戻ってきた」も、立派な成功です。
Step 1:在職中の30日準備(1〜30日目)
最初の30日で、転職活動の土台を作ります。
週1〜2目:自己分析と転職軸の整理
やること:
- これまでの業務内容を時系列で書き出す
- 自分が「続けたい仕事」「避けたい仕事」を10個ずつ言葉に
- 譲れない条件を最大2つに絞る(給与・休日・通勤・働き方)
ツール:
- A4紙またはGoogleドキュメント
- 30分×3日で完成
週3〜4目:転職サイトへの登録
やること:
- 医療事務に特化した転職サービス2〜3社に登録
- 担当者との初回面談(オンライン)
- 求人を5〜10件眺めて市場感を掴む
詳しくは 医療事務の転職サイトおすすめ3選 を参考にしてください。
30日目のチェックポイント
- [ ] 自分の業務内容を数字で説明できる
- [ ] 譲れない条件が2つに絞れている
- [ ] 転職サイトに登録済み
- [ ] 担当者との初回面談済み
- [ ] 求人のレンジ感(年収・場所・働き方)を把握済み
Step 2:転職活動本格化の30日(31〜60日目)
応募〜内定獲得まで、30日で動きます。
週5〜6目:応募開始
やること:
- 譲れない条件に合う求人を5〜10件選ぶ
- 履歴書・職務経歴書を準備
- 5件に応募
履歴書のコツ:
- 業務内容を数字で語る(月◯件のレセプト、新人指導◯人など)
- 「工夫したこと」を1つ入れる
週7〜8目:面接
やること:
- 一次面接3〜5件(オンライン or 対面)
- 二次面接1〜3件
- 内定獲得1〜2件
面接で必ず聞かれる質問:
- 退職理由(前向きな表現で)
- 志望動機(求人ごとに作る)
- 5年後のキャリア像
- 質問(逆質問)
詳しくは 医療事務の面接 逆質問で受かる人が必ず聞く7つ も参考にしてください。
60日目のチェックポイント
- [ ] 5件以上応募済み
- [ ] 一次面接3件以上経験
- [ ] 内定1〜2件獲得
- [ ] 入職希望日が明確
- [ ] 退職時期を決定
Step 3:退職実務+入職準備の30日(61〜90日目)
最後の30日で、退職と入職をスムーズに進めます。
週9〜10目:退職交渉
やること:
- 上司に退職の意思を伝える(できれば30日前以上)
- 退職届を提出
- 引き継ぎ計画書を作成
退職を伝えるコツ:
- タイミング:月末月初の繁忙期を避ける
- 場所:上司の個室で個別に
- 理由:「家庭の事情」「健康上の理由」「キャリアアップのため」
- 伝え方:明確に「退職します」と意思を示す(「考えています」はNG)
週11〜12目:引き継ぎ
やること:
- 業務マニュアルの作成(自分用の覚書を清書)
- 後任者へのOJT
- よくある質問集の整備
引き継ぎが評価される人の3条件:
1. 退職後に後任者が迷わない資料を残す
2. 患者対応のクセまで文書化する
3. 連絡先を退職後も最低3ヶ月は維持
週13目:退職手続きと入職準備
退職手続き:
- 健康保険証の返却
- 雇用保険被保険者証・離職票の受け取り
- 源泉徴収票の受け取り
- 退職証明書の発行依頼
入職準備:
- 新しい職場への必要書類提出
- 給与振込口座の確認
- 入職初日の持ち物確認
90日目:新しい職場へ
退職翌日 or 数日後に、新しい職場へ入職。
退職と転職を同時並行する人が陥る3つの失敗
元採用担当として、よく見てきた失敗パターンです。
失敗① 退職を先に伝えてしまう
転職先が決まる前に退職を伝えると、給与交渉で不利になります。
「次が決まってから退職交渉」が鉄則です。
失敗② 引き継ぎを甘く見る
引き継ぎを雑にすると、退職後も連絡が来ます。
退職金や有給消化で揉める原因にもなります。
失敗③ 在職中の転職活動が職場にバレる
採用面接で「在職中の職場には連絡不要」と伝えてください。
電話対応・SNS発信・同僚への会話で漏れることが多いです。
退職と転職を90日で完走できなかった場合
90日で進められない場合の対処を整理します。
パターン① 内定が出ない(60日経過時点で0件)
対応:
- 譲れない条件を1つに絞る
- 履歴書・職務経歴書を見直す
- 別の転職サービスに追加登録
パターン② 退職交渉が難航する
対応:
- 退職届を内容証明郵便で送付(法的に2週間で退職可能)
- 労働基準監督署に相談
パターン③ 体調を崩した
対応:
- 心療内科を受診
- 休職制度の利用を検討
- 詳しくは 医療事務のメンタル限界の整え方 を参考に
3年後・5年後、転職を成功させた人の共通点
ここまで、90日ロードマップ・在職中の準備・転職活動・退職実務を整理してきました。
最後に1つだけお伝えしたいのは、「転職の成功は、準備の質で9割決まる」ということです。
私自身、転職活動を90日で完走できたのは、Step 1の30日準備を怠らなかったからでした。
3年後・5年後、振り返って「あの90日の準備があったから、今の自分がある」と思える行動を、今日から始めてください。
転職の判断軸は「キャリアアップ」だけじゃなくていい
ここまで90日のロードマップを整理してきましたが、最後にひとつだけ書き残しておきたい話があります。
転職の判断軸は、必ずしも「年収アップ」「キャリアアップ」だけである必要はない、ということです。
私自身、前職を辞めようと決めた時の一番の理由は、給与でも役職でもありませんでした。
10年間続いた片道50kmの高速通勤と、平日に子どもの寝顔しか見られない日々。
高速代と整備費を払って働き続けることに、限界を感じていた、というのが正直なところです。
そこで決めた譲れない条件は、シンプルに2つだけでした。
- 通勤時間をゼロに近づけたい
- 子どもが起きている時間に「ただいま」を言いたい
この2つに合う求人を、転職サービス経由で探した結果、フルリモート医療事務に行き着きました。
年収レンジは前職と並ぶ程度ですが、通勤コストと夜の時間が戻ってきた分、生活の満足度は別物になりました。
3児の父として、転職を考えている方に伝えたいのは、判断軸を1本に絞り過ぎないでほしい、ということです。
- 給与
- 通勤・働き方
- 家族との時間
- 心と体の休まる時間
これらを並べた上で、「自分にとっての譲れない順」を決める。
順番が見えていれば、求人選びでも面接でも、迷いがぐっと減ります。
キャリアは、誰かに見せるためのものではなく、自分の生活を守るための設計図です。
焦らなくていい。自分の順番で、選んでいって大丈夫です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 90日より短く転職できますか?
A. 可能ですが、準備不足のリスクが高まります。最短60日で完走した人もいますが、推奨は90日です。
Q2. 退職を伝えるタイミングは?
A. 法律上は2週間前で問題ありませんが、就業規則の規定(多くは1〜2ヶ月前)に従う方が円満です。
Q3. 退職理由を聞かれた時の答え方は?
A. 「家庭の事情」「健康上の理由」「より自分に合う働き方を求めて」が定番です。職場批判は避けてください。
Q4. 内定後に他社からも内定が出たら?
A. 最初の内定先に「最終決定まで1週間お時間ください」と相談。比較検討の上で決めてください。
Q5. 在職中の転職活動はバレますか?
A. 担当者に「在職中の職場には連絡不要」と伝え、面接は有給・半休を使えばほぼバレません。
Q6. 90日で進められない時は?
A. 期間を延長するか、退職を先に決めて転職活動の負荷を減らすかを検討してください。健康優先です。
Q7. 退職時の有給消化はどうする?
A. 退職日の1〜2ヶ月前に上司と相談。法的には全て消化可能です。
Q8. 退職後に「失業給付」を受けたい場合は?
A. 自己都合退職の場合、給付開始まで2ヶ月の待期期間があります。ハローワークで早めに相談してください。
まとめ
医療事務の退職→転職は、90日で完走できます。
3段階のロードマップ(在職中の準備30日・転職活動30日・退職実務30日)を守り、在職中に並行で進めることが成功の鍵です。
3年後・5年後、振り返って「あの90日の準備があったから今がある」と思える転職を、応援しています。
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